ナースコールは、入居者が安心して生活するために不可欠な設備のため、耐用年数を把握しておくことが大切です。この記事では、ナースコールの耐用年数や、寿命が来た場合の対応方法について解説します。ナースコールを入れ替えする際に、どのようなものを選べばよいかも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
ナースコールの耐用年数はどのくらい?
ナースコールの寿命が来たら?
まずは故障原因を把握する
ナースコールの修理・部品交換をする
修理ができない場合は総入れ替えのケースも
ナースコールの総入れ替えは大がかりなケースも!
ナースコールを総入れ替えする場合の選び方
断線故障が起こらない無線ナースコールを選ぶ
子機はスマートフォンがおすすめ
まとめ
■ナースコールの耐用年数はどのくらい?
耐用年数とは、機器や建物などが使用に耐えられる年数のことです。耐用年数には、法令で定められる「法定耐用年数」と、製品を使用できる期間「物理的耐用年数」の2つの考え方があります。
- 「法定耐用年数」
結論からいうと、ナースコールに法定耐用年数はありません。
法定耐用年数とは、国が定める正式な耐用年数です。固定資産税や減価償却などの、税務上の処理で必要となるもので、法定耐用年数を過ぎると税務上の資産価値はなくなります。ナースコールは償却資産にはあたらず、法定耐用年数はありません。
- 「物理的耐用年数」
物理的耐用年数とは、物理的に使用できなくなくなるまでの年数を指します。メーカーによっても異なりますが、ナースコールは「8〜12年」で更新を推奨しているケースが多いです。ただしこの期間を超えると、使用できなくなるという意味ではありません。
■ナースコールの寿命が来たら?
ナースコールは24時間ずっと稼働し続けているため、部品などの劣化が進み故障することがあります。また入居者がナースコールのボタンを引っ張ってしまい、壊れるというケースも起こります。
もしもナースコールの不具合があった場合、どのように対応すればよいか解説します。
まずは故障原因を把握する
ナースコールが鳴らないなどの不具合があれば、まずは原因を特定しましょう。ナースコールの部品が劣化した可能性や、引っ張ってしまい衝撃が加わったなど、さまざまな原因が考えられます。
そのため、呼び出しボタンやコード、親機やPHS端末など、どこに原因があるかを探ってみることが大切です。故障の原因を特定できれば、すぐに改善できるかもしれませんし、メーカーへの問い合わせもスムーズに行えます。
ナースコールの修理・部品交換をする
ナースコールの故障をその場で直せない場合は、メーカーに修理を依頼しましょう。
ナースコールが故障すると、入居者はケアやサポートを必要としても、スタッフを呼び出せなくなります。予備などを使用できる場合は問題ありませんが、複数の居室で不具合が出ていたり、何度も不具合を繰り返したりしていると、安心して生活ができず大きな問題になる可能性もあります。
そのため故障したら放置せずすぐにメーカーへ連絡し、故障が考えられる箇所を伝えて、修理や部品交換を手配してください。
修理ができない場合は総入れ替えのケースも
修理や部品交換を依頼したけれど、「ナースコールの保守期間が過ぎている」あるいは「古すぎて部品がなく修理や交換ができない」と、メーカーに断られてしまうケースもあり得ます。このようなケースでは、ナースコールシステムを総入れ替えする必要が出てきます。
突然の故障で焦らないためにも、導入する際に保証期間や修理・交換など、どのようなサポートを受けられるかを確認しておかなければなりません。また定期的にメンテナンスを行って、なにか不具合があれば、その都度修理しておくことが大切です。
■ナースコールの総入れ替えは大掛かりなケースも!
ナースコールの総入れ替えは、基本的に大掛かりな工事が必要になるケースが多いです。たとえば有線式のナースコールの場合、ナースコールの親機や各居室につなぐための配線工事が必要です。またPHSの端末を使用している場合、専用のアンテナなどに問題があり交換が必要となる可能性もあります。
工事のために施設を閉鎖するわけにもいかないため、施設運営と工事を並行しながら進めなければなりません。入居者に居室移動をしてもらうケースもあり、工事場所を変えながら少しずつ入れ替えるといった対策も必要です。これでは多くの手間と工事費用がかかってしまうため、「入れ替えに踏み切れない…」と悩みを抱えている介護施設も多くあります。
そのため、故障があっても部分入れ替えができるものなど、慎重に選ぶことが重要です。
■ナースコールを総入れ替えする場合の選び方
もしもナースコールの修理や部品交換が行えず、総入れ替えすることになった場合、新しいナースコールはどのように選べばよいのでしょうか。
選ぶナースコールによっては、上記で紹介したように、将来的に故障したときに修理や交換が行えず、大がかりな入れ替え工事が必要となる可能性もあります。そのため、長期的な使用を考慮して選ぶことが大切です。
無線ナースコールシステム「ココヘルパ」であれば、設備入れ替えのことまで考えて、長期的に使用できるように開発しているのでおすすめです。ここではナースコールを選ぶポイントを、ココヘルパの特徴もまじえながら紹介します。
断線故障が起こらない無線ナースコールを選ぶ
ナースコールが故障する原因のうち、呼び出しボタンを強く引っ張ることにより、コードの断線や端子が破損するというケースがよくあります。これは有線タイプのナースコールに起こることであり、無線ナースコール「ココヘルパ」であれば、コード自体がないため断線する心配がありません。またココヘルパの場合、有線式のような大掛かりな配線工事は不要で、居室に立ち入る工事もなく、設置にかかる工事期間が短いことがメリットです。
ココヘルパは自社で開発を行い、国内生産をしています。長期的に製品を提供できるため、部品がなくて修理・交換ができないということがありません。部分的な入れ替えも可能であるため、総入れ替えを余儀なくされる心配も不要です。
子機はスマートフォンがおすすめ
スマートフォンはPHSと比べると業務効率化もできるため、スマートフォン連携できるナースコールの導入がおすすめです。ココヘルパであれば、ほとんどのモデルがスマートフォン連携に対応しています。
PHSを使用するには専用のアンテナが必要であり、上記で紹介したように大掛かりな工事となります。一方スマートフォンであれば、Wi-Fi環境があれば使用が可能です。すでにWi-Fi環境が構築されていれば、専用アンテナの設置工事なども必要ありません。またWi-Fi環境はその他の用途でも使えるため、設備投資が二重でかかることも避けられます。
とくに昔から使用している旧規格のPHSは、法改定によって近い将来使用できなくなることも、スマートフォンへの移行をおすすめする理由です。そもそもPHSの市場が減少しているため、新規格のPHSであっても将来的には修理・交換ができない、あるいは値段が高いといった懸念もあります。
またココヘルパには、スマートフォンで呼び出し時の映像確認機能や、他社の介護記録ソフトや見守りセンサーの連携機能など、豊富な機能を備えています。介護スタッフの業務効率化やケア品質の向上ができるメリットも大きいです。
■まとめ
ナースコールには法定耐用年数はありませんが、メーカーによって8〜12年ほどの推奨使用期間が設けられています。その期間を超えると使用できないわけではありませんが、24時間ずっと稼働しているため、経年とともに故障する可能性も高まってきます。
ナースコールに不具合が生じた場合は、原因を探りすぐにメーカーに修理・交換を手配することが鉄則ですが、ナースコールによっては大掛かりな総入れ替え工事が余儀なくされるケースもあります。
そのため万が一故障があっても、部分入れ替えや長期的に製品を提供できるメーカーを選ぶことが有効です。無線ナースコールシステム「ココヘルパ」であれば、部分入れ替えと長期的な供給ができるため、安心して導入していただけます。